FC2ブログ

長崎乱楽坂 - 吉田修一

nagasaki.jpgこれですよ、これ。「最後の息子」の「破片」で垣間見た吉田修一の真骨頂は。東京物語の小津安二郎のように淡々と、にぎやかなそして廃れていくやくざ一家を描く。その淡々は決して無味乾燥なのでなく、ずっしりと重く読むものの心を捉える。著者の出身地である長崎というシチュエーションだからなのか、小説というよりも、見たものそのものを(もしくは記憶そのもの)書きましたというオーラの漂う私小説のような文体。ある意味現代的な平坦さをもって書かれているが、そこには何か禍々しく蠢く何かがある。装飾のないシンプルな表現だけに、余白で何かを語りかけてくる。そんな凄みのある小説だ。そう、すごい小説なのだ。

→続きを読む

スポンサーサイト



最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
プロフィール

yoshiii

  • Author:yoshiii
  • I君のBlackwatchに捧げるBlog